の枝をつかむ、
蜻蜓点水沾沾酒杯
腕に力をこめて体を持ち上げる。
2階に上がるだけなのに、なんでこんなにしんどいことをしなければならないのかと、ぐるぐると奇妙な思いがめぐっている。なかなか2階へは上がれない。
夢の中では、階段がなかった。
目が覚めてのちも、体に夢の疲労が残っている。
こんなしんどい夢ばかりみるのは風邪のせいだった。
ぼくの風邪は夜行性で、昼間は頑張ってぼくが攻めているが、夜になると無防備なぼくを攻めてくる。
このようなしんどい夜は、風邪の症状がやわらぐまで続くのだろう。たぶん夢の階段を見つけることができるまで、それまでは続くのだろう。
目覚めよと呼ぶ声がきこえる
小さな灯りがともる
冬の一日がすこし明るくなる
蝋梅の黄の
はるかな香りに
兰柯一梦
浮き立つ
夢の中から夢が……
花の木の下では
mequeerの日記
凍えながら眠りつづける
ぼくの蒼白な虫たち
流年潺逝
ぽつぽつと灯りをともし
咲いては落ちる
無明の音を聞いているだろうか
心灵幸福